主催:クラフトフェス実行委員会 / 共催:越前市
Kogei Mirai Sustainable Experience Films
2020.08.21

「越前和紙」が紡ぐUPサイクル

バナナペーパーって知ってますか?

フルーツ業界に革命を起こし続けているフタバフルーツ代表であり果道家 成瀬大輔くんにバナナペーパーの事を伝えると興味深々。すぐさま作り手に会いたいと。強烈な個性とエネルギー そして人一倍の行動力を持つ彼は、フルーツでヒト・モノ・コトを繋いで本気で世の中を元気にしようとしている。

そんな彼はいま若手の育成にも真剣に取り組み、最近ではクリエイティブな視点から社会課題の解決をしている、リバースプロジェクト 大釜翼くんや曽原義智くんと、世界問題の漁網ゴミを再生素材としてエコバックに活用するプロジェクトを行った。そんな彼らはフードロスという社会問題にも関心が深く、越前和紙の職人さん達がバナナペーパーの他にもフードロスを和紙にアップサイクルしている事も伝えると、持ち前の行動力で遥々越前まで職人さん達に会いに来た。

まずはバナナペーパーを漉いているTAKI PAPER 滝 道生(みちお)さんの所へ。日本初のフェアトレード認証の紙であり、SDGsの17目標すべてにつながっているバナナペーパー 。越前和紙の工場とアフリカのバナナ農家、村人とのコラボレーションで生まれ、今までは廃棄されるだけだったオーガニックバナナの茎を原料として使用し、環境配慮やアフリカの貧困問題の解決になっている。そんな凄い紙が越前で漉かれている事に皆が驚き、また滝さんの行動力と思いの深さに感銘した。

次に訪れたのは、Food Paperを作る五十嵐製紙さん。五十嵐家の次男 優翔(ゆうと)くんが食べ物から紙をつくる研究を小学4年生から5年間続け、その研究成果を伝統工芸士でもある母 匡美(まさみ)さんが受け継ぎ、紙を漉いている。廃棄される野菜や果物から作られる紙であり、独特な風合いが特徴で、しかも100%土に還る。現在は中学三年生になった優翔くんを前に、社会問題を解決する親子の絆に皆、心が熱くなった。

そして、最後に訪れた山伝製紙さん。食品を加工する際に生じる残渣(ざんさ)というフードロスの再利用に積極的に取り組む和紙機械抄きメーカー。越前和紙産地に根付いてきた技、精神を守りつつ、技術革新と既成概念に捉われない姿勢が高品質の美術和紙や機能紙を製造し、社会のニーズに柔軟に対応している。そして残渣の事を話してくれた、次世代を受け継ぐ山口真史くんの思想に皆が驚いた。彼の伝統や産地というワードに頼るだけでなく、しっかりと社会が何を求めているかを把握し対応することが自分の使命だと。そう語ってくれた。

今回の取材を通して、越前和紙は産地・職人・メーカー 各々がこれからの持続可能な社会に向けて小規模生産と柔軟姓を活かして真剣に取り組んでいる。様々な問題を解決するヒントが、1500年も続いて来た伝統とそれを受け継ぐ次世代の発想にあると皆が感じた。「作る人」「伝える人」「使う人」三方良しは基本だが、それは全て地球上で成り立っている。皆が地球に尊敬の念を持って取り組まないといけないって教えてくれた。

フタバフルーツとリバースプロジェクトが伝える人として、どう持続可能な社会に向けて繋いでいくか。新しく生まれそうな越前和紙とのコラボレーションに心躍る一日だった。


成瀬 大輔 Daisuke Naruse
果道家「フルーツをおいしく、楽しく」をモットーに活動する、創業80年を迎えるフタバフルーツ三代目。サーフィンやスノーボードをライフワークにしながら、生まれもってのポジティブ思考で、四季折々・色とりどりのフルーツを、まるでバトンのようにして、人と人をつなげる日々。フルーツへの並々ならぬ愛情で、「フルーツ革命」を起こす。


リバースプロジェクト 大釜 翼 Tsubasa Ohkama / 曽原 義智 Yoshitomo Sohara
人類が地球に生き残るためにはどうするべきか?人間がこれまでもたらした環境や社会への影響を見つめなおし、未来における生活を、新たなビジネスを通して提案。様々な才能を持ったアーティスト・プロデューサーが集結し、2009年に設立。社会課題の解決をクリエイティブな視点から試みている。